House of Fado ハウス オブ ファド| 音楽とレストラン。テーマが心地よい中量級【レビュー】

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ポルトガルの料理と伝統音楽「Fado」の演奏を楽しめるレストランを経営する中量級のゲーム。

押し出し式の変則的なワーカープレイスメントが独特な味わいとなっており、なおかつボード全体のステキな雰囲気も相まってとても好みの作品でした。

※Tabletopiaで、かつ対人ではなく1人3人役で遊んでみた感想であることをご了承ください。

目次

House of Fadoの基本情報

タイトルハウス オブ ファド(House of Fado)
テーマ経営・音楽
参加人数2~4人
プレイ時間30分-60分
対象年齢14歳から
拡張版情報なし
参考元:ボドゲーマBoardGameGeek 2025年9月26日現在

遊び方

3つの自分のワーカーを置いてアクションするワーカープレイスメントゲームです。

既に他のプレイヤーのワーカー(自分のコマは不可)がいる場合でもワーカーを置けるのが特徴です。

キックアウトスペースは3種類。小さなボーナスがもらえる

その場合、最初にいたワーカーはキックアウトスペースという場所に移動し、小さなボーナスがもらえます。これが特徴的。 

そのため、「あのアクションをしたいけど、ボーナス与えちゃうんだよな~でもしょうがないか」とか「今はこっちにしとこう」とか、ワーカーを動かすたびに「他のプレイヤーワーカーがどこにいるのか」を意識するという面白いインタラクションがちょこちょこ常に発生します。

主な目的①:音楽家を雇って名声を高める

自分のレストランでは、クラシックギター奏者・ポルトガルギター奏者・歌手の3種類のアーティストを雇えます。

3種類のアーティスト

通りからお客さんを呼び込んで「レストランの閉店」アクションをすると、アーティストたちの名声を高めることができます。

・名声の高いアーティストを看板奏者として宣伝する
・名声を最大に高めてスターアーティストに育成する

看板奏者は、何人宣伝したか?でマジョリティ争い。

看板アーティストを派遣して得点争い

スターアーティスト育成は名声を最大に高めると、高勝利点の「☆トークン」がもらえます。

ついにスターの座に上り詰めたギター奏者

音楽家の育成がゲームにとって重要な勝利点となるため、プレイヤーの目標の1つとなります。

主な目的②:レストランの発展

テーブルや人が増えて賑やかに。収入もアップ

レストランの評判を高めると、より多くのお客さんを呼び込めます。これにより、お金もたくさん手に入るようになり、アーティストの名声もますます高めやすくなります。

また、レストランの評判をマックスまで高めると「☆トークン」がもらえます。

主な目的③:ファドの作曲

ゲーム中、アーティストを雇うと楽譜トークンがもらえます。指定の楽譜トークンを支払うと作曲することができ、勝利点になります。3つ作曲すると「☆トークン」がもらえるほか、ゲーム終了時にも勝利点 がもらえます。

ゲーム終了条件:☆トークン3つが取得された時

全プレイヤー合計で3つの☆トークンが取得されると、ゲーム終了トリガーとなります。

ゲーム中に得た勝利点に加えて、☆トークンの数に応じた勝利点、作曲数に応じた勝利点、看板として宣伝したアーティストでのマジョリティ争い、アーティストの名声、などなどを合計してもっとも勝利点の多いプレイヤーが勝ちです。

感想

評価7/10

※当ブログのボードゲーム評価基準はこちら

良かったところ

ノスタルジックなアートワーク、音楽というテーマが魅力的

雰囲気がとても好みですね~

夕闇が忍び寄ってくる夜のレストラン、そこに鳴り響くノスタルジックな演奏。プレイしていると、まるでポルトガルの情景に入り込んだようです。

それから音楽テーマが良いですね! 演奏したり作曲したり、アーティストとして有名になったり、というのが楽しい。

レストラン経営者のはずなんですが、メインはアーティスト育成というか音楽寄りですね笑

勝ち筋がいくつかありよくまとまっている

プレイごとにやることが大幅に変わる・・・わけではありませんが、他プレイヤーの出方に合わせて伸ばす方向性を変える楽しみがあります。とはいえ、特化しようとしてもある程度は全体的にやることになるのかな。

☆3つが終了条件なのですが、意外とすぐに切られるので、ゲームが長引きすぎないのが好印象。多分1時間前後といったところだと思います。程よい中量級といった重さですね。

比較的淡々としたゲーム展開

プレイ感はどちらかというと地味? というか、淡々と細かく積み重ねていくゲームです。
押し出し式のワカプレが新鮮な味わいですが、ゲーム中は細かいインタラクションを交わしながら もらえるボーナスは少しずつなので、派手ではないかなという印象。
ボーナスを与え合うだけで相手を邪魔する要素はあまりありません。「あーうまくやられたなー」とか「うーんうまく立ち回れなかったなー」というような感想が出てきます。

成長要素あり

レストランが拡大したりお客からもらえるお金が増えたりアーティストが育ったりと、成長要素があってだんだんと大きな動きも出てきます。

テーマとアクションがわかりやすく融合しているので、自分のお店を発展させていく作業が楽しめました。

意外とどーんと点が入るのが面白い

ゲーム中は他プレイヤーの動きをにらみながら、なるべく自分の益になるように、かつ相手に益を与えないように、比較的淡々と進みますが、ゲーム終了時にどかんどかんと点が入ったりします。なので決して地味なまま終わらないですし、最後まで勝敗を読み切れないのも好きなポイントです。

今一つなところ

地味っぽいところ

良くも悪くも? ちょい地味っぽいところですかね。やることはワーカーをあっちからこっちへ、こっちからあっちへ、と動かすだけだし、ものすごいカタルシスみたいなのはありません。

レストランが発展するともらえるお金も多くなったりと、決してずっと地味ではないはずなんですが、なんか、振り返ってみると少し地味な印象が残るという感じです。

先行有利っぽいところ

全然検証できているわけではないのですが、先行が有利な気がします。

戦略が被ると、常に先行が先手を取ってボーナスも取りやすくなるので、逆転が難しそうな印象です。

色合いがステキだが視認性がやや低い

ボードの色合いがめちゃくちゃ好みなのですが、ミープルの色と被ってやや視認性が低いのは、プレイしにくさにつながりそうです。

プレイヤー人数で気持ちよさがかなり変わる

押し出し式なので、人数が多い方が押し出される場面が増えてボーナスもたくさんもらえるようになります。

その反面、2人プレイだと押し出しが減ってやや寂しいプレイ感になるようです(ただし、私はまだ2人プレイしたことはありません )。そのため、2人プレイ用ルールがあるようですね。

3-4人ベストですね。

まとめ:雰囲気が楽しい良き中量級

中量級のボリュームで、テーマに浸って楽しめる良いゲームだと感じました。 

「長年育ててきた歌手が、スターになって羽ばたいていった!」
「うちのレストラン、新しいテーブル買ったんすよ」
「もう経営はいいや、僕は作曲家路線だから」

などなど。ノスタルジックな音楽をBGMに、ローカルなレストランを経営する、好みの雰囲気です。

実物でもやりたいなあ。

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