Bonsai / ボンサイのレビュー | This is Japanese BONSAI! 独特な和風タイル配置ゲーム

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評価7/10

※当ブログのボードゲーム評価基準はこちら

独特で軽やかなタイル配置ゲーがクセになる。

「盆栽」をテーマとしたボードゲームです。海外デザイナーによる作品で日本を舞台としていますが、まだ日本語版が発売されていません。BGAにてプレイしましたが、独特で、かつ軽やかにプレイできる軽量級で気に入りました! ゲーム終了時に自分の盆栽が毎回独特な形に仕上がるのがなんだかクセになります笑
This is Japanese BONSAI! HAHAHA!

目次

Bonsaiの基本情報

※基本情報を隠す
タイトルBonsai(ボンサイ、日本語版なし)
テーマ自然
日本
メインメカニクスタイル配置
オープンドラフト
参加人数1~4人
プレイ時間40分
BGGランキング総合1,654位(2024/11/1現在)
BGGウェイトWeight:  1.89 / 5 (Medium Light)
対象年齢10歳から
発売時期2023年~
ゲームデザインロザリア・バッティアート(Rosaria Battiato)
マッシモ・ボルジ(Massimo Borzì)
マルティーノ・シアチエラ(Martino Chiacchiera)
アートワークダブド・モガダミ(Davood Moghaddami)
関連企業/団体DVゲームズ(DV Games)
ブロードウェイ トイズ(Broadway Toys)
ジェム・クラブ・キフト(Gém Klub Kft.)
拡張版情報Bonsai: Wabi Sabi Expansion (日本語版なし)
参考元:ボドゲーマBoardGameGeek 2024年11月1日現在

プレイ概要

Hey you. Do you know about Bonsai? It’s a traditional Japanese art form, you know. Oh, wait—you’re Japanese, aren’t you? Perfect! Bonsai is this unique and beautiful art where we bring a piece of nature into a little pot. In this game, you’ll get to create a bonsai in your own style. …What? You’re asking if this is really bonsai? You think it looks a bit off? Haha, what a funny joke!
(ヘイユー! ボンサイって知っているかね? 日本の伝統芸能、ボンサイだよ。おっと、君は日本人か、ちょうどよかった。自然を鉢の上に表現する、他にはないとても美しい魅力を持った文化だよな。このゲームでは、そんなボンサイを君好みに作ってもらう。・・・え? これが本当に盆栽なのか・・・何か違う気がするって? ハハハ、面白いジョークじゃないか!)

メインメカニクス

タイル配置ヘクス上のタイルを、自分の個人ボードに配置する
オープンドラフト場に公開されている4枚のカードから取る

タイル配置で盆栽を完成して得点を稼ごう

自分の手元で1つの盆栽を作り上げていき、たくさんVPを取った方が勝ち。

交互に手番を繰り返していき、共通の場の山札が0枚になったら終了トリガーが引かれます。

自分の初期の場はこんな感じ。

鉢が個人ボードで、最初は木タイルが1マスだけ突き出ている状態から始まります。この初期の鉢の木タイルにいろんなタイルをくっつけて、

こんな感じで育てていくわけです。

木・葉・花・実の4種類のタイルがあり、それぞれに配置ルールと得点があります。
葉タイルは木タイルに接していなければならない、花タイルと実タイルは葉タイルに接していなければならない(実タイルは葉2枚分、他の実タイルと隣接不可)など。単体では、実タイルが最も高得点です。

で、このタイルをどうやって補充するのかというと、

共通の場に公開されている4枚の「禅カード」があり、その禅カードを取ると、禅カードの下に書かれているタイルを補充できます。追加でタイルを補充できる効果のカードもあります。

ゲームの流れ①:タイルの配置

自分の手番では、①タイルを配置する、②禅カードを取る、の2択から選んで行います。

タイルは1手番で何個か配置できるのですが、

初期に手元に置かれているタイルの、赤い丸で囲んだ3つのアイコンが、初期における個数と種類を示しています(初期は木タイル・葉タイル・なんでも1個、合計3個まで)。

配置可能なタイルの個数・種類は、禅カードによって増加できます。

ゲームの流れ②:禅カードを取る

禅カードを取ると、タイルを補充するとともにカードの効果を発揮できます。

追加で書かれているタイルを受け取れるおじいちゃん。日本人というより・・・中国の仙人・・・? HAHAHA!!! 細かいことは気にするな!

即座にタイルを配置できる助手。盆栽やっているというよりも武士っぽい。HAHAHA!!!

初期では手元に5個までしか保持できないタイルを、+2できる。

タイル配置アクションで置ける個数や種類を増やせる。これは初期カードの横に並べていきます。

↑の例だと、初期は1度に3個までしか置けなかったところ、1度に合計7個まで配置できるようになりました。
盆栽づくりの才能がどんどん開花していくわけです。

得点カード。ゲーム中は効果はないが、ゲーム終了時に得点になります。

ゲームの流れ③:目標を達成する

ゲームには、早取りで競う共通の目標タイルが3種類登場します。「実タイルを所定の数配置してください」や「鉢からはみ出すように花タイルを配置してください」などです。人数によってカテゴリーごとに小~大があり、得点が高いほど達成目標が高くなります。

タイルを配置した際、この目標を達成したらその瞬間に目標タイルを得る権利を得るのですが、各カテゴリーにつき1つしかもらえません。低い点数の目標タイルを得たら、同じカテゴリーの高い目標タイルを得ることはできません。低い点数の目標タイルをパスすることもできますが、そうするともうその目標タイルは得られないため、高い目標タイルを目指すしかなくなります。

この目標タイルを目指すことで、おのずと盆栽の形も目標に沿うようにウネウネと成長していきます。

ゲーム終了条件

山札が0枚になったら終了のトリガー。そこから1周手番を行って、ゲーム終了です(トリガーを引いた人が最後の手番を行う)。

感想

テーマ・フレーバー

和風のボードゲームは初めてやりました~が、結構気に入りました!
日本の盆栽というなかなかニッチなテーマですが、それをうまくゲームとして落とし込んであり面白い。

なにより、ゲームの勝ち負けと同じくらい、自分が育てた盆栽を眺めるのが楽しい。

↑これは、兄弟3人でぬくぬくと盆栽を育てた結果。みんな同じ目標の下でプレイしているのに、こんなに個性的笑

いやー、なんかクセになるというか、楽しいですね。
テーマとシステムが合致しているかというと、ぶっちゃけ微妙なライン? ですが、少なくとも盆栽を「1マスタイルの配置で作り上げる」というゲームデザインにおいては、もうそれだけで大大大成功では!?

これってホントに盆栽? という、よくある「海外から見たジャパン」感も否めませんので、そこが苦手な人は要注意。
私は盆栽など伝統的な文化に造詣が深くないからか、あまり気になりませんでした。知っている人ほど、気になるかもしれません。

アートワーク・コンポーネント

ユニークで唯一無二、とても良いと思います!

私は今のところBGAでしかプレイできておらずリアル版に触れたことがありませんが、箱絵やコンポーネントなどを写真で見かける限り、「和」の雰囲気があって独特、異彩を放っています。

現状、BGAでしかプレイしていないのがもったいないほどで、なんとか買いたいと思っています(年間のボドゲ予算と相談しなければいけないため、2024/11/1時点で未購入)。

プレイ感

ごくシンプルなタイル配置で、盆栽を育てていく。プレイ感は軽く、遊びやすいです。軽量級、かな?

タイル配置が1マスずつで、自由度が高いゆえに悩みそう・・・と思いきや、鉢の形状、タイルの配置ルールや得点、共通の早取り目標、そして補充できるタイルの制限などによって方向性が示され、意外とサクサク置いていける。

保持タイル数や配置可能タイル数を成長させられる、拡大再生産要素を含んでいるのも楽しい。また、早取りの目標の争奪も悩ましいところ。

あと、互いの得点が完全にオープンになっていないため、最終得点がわかりにくいのも好みです。

まあなんにせよ、結局のところだんだんと成長していく個性的な盆栽が、勝敗やシステムを超えた最大の魅力な気はしますね。

インタラクション

インタラクションは次の2点。

・禅カードの取り合い
・共通目標の取り合い

盆栽を育てるパートは完全にソロですが、上記2つでささやかにインタラクションがあるという感じ。
共通目標は各カテゴリー3枚まであるので、基本的には3人プレイまでだったら(得点の上下はあれど)全種類が取れる設計になっています。ただし、4人プレイだと取れない可能性が出てきて、インタラクションも強まります。

基本的には盆栽をのんびりと一緒に育てていく、平和なプレイ感になるかなと。

リプレイ性

盆栽の形がとにかく毎回ユニークなため、プレイ後は「次はどんな盆栽作ろうかな~」と不思議な楽しみが残る。この点だけ見ても、かなりリプレイ性は高いです。あと、単純にそれなりに軽いから、またプレイするのが苦じゃない。

共通目標も何種類かあるので、これによって毎回プレイ感も変わります。・・・が、基本版だと、全5種類しか存在しません。

共通目標によって育て方に指向性が出てくるので、むしろ逆に、共通目標の種類が少ないとリプレイ性が狭まる可能性も。できれば共通目標は10種類くらいあっても良かったかなと思いますね。そうすれば、より毎回独特な盆栽の育て方になって、リプレイ性も増したんじゃないかな。

いずれにせよ、盆栽の形は毎回変わるので、何度もプレイしたくなるゲームです!

プレイ環境(対象・人数・時間)

対象・年齢

公称は10歳。
言語依存がないので、子どもでも遊びやすいです。タイル配置は、子どもにもすすめやすいですよね。
初心者でも遊びやすいと思います。

ただし、何しろ日本語版が出ていないので、ルール説明などを和訳しないと遊べないのは最大の難点!
幸い、BGAでプレイできますので、リアルで遊ぶ場合はBGAでルール確認をするのがおすすめです。

プレイ人数

1-4人。BGGでのベストは3人。個人的にも、3人がちょうどいいのではないかと。
3人ならば、全プレイヤーが共通目標の全カテゴリーを取得できる可能性がある。

4人だと取り合いになってインタラクションが強まりますが、なるべく平和な方がこのゲームの雰囲気と合っている気がします。

プレイ時間

公称40分。

大体、公称通りな感じがします。
プレイ人数によって山札の枚数が変わるため、比例してプレイ時間は長くなりますね。

総評

評価7/10

※当ブログのボードゲーム評価基準はこちら

プレイ時間、プレイ感ともに軽くて遊びやすく、とても好み! やっぱり私は、タイル配置が好きなのかもしれません。
初心者にも提案しやすそう。

なんといっても、盆栽をタイル配置ゲーに仕立て上げたアイデアがお見事。その一点で、そのほかの「海外からみたジャパン感」はHAHAHA!!! と笑って許せる。

程よいインタラクション、程よい拡大再生産、程よいタイル配置の制限、などなど、色々と難しすぎない。ししおどしのカポーンという音を聞きながら、のんびりプレイしたいほんわかしたデザインがとてもグッドです。

なんとなくまたプレイしたくなる、棘のない和やかさ。まさに和風。けれども、ポップさも感じる。
タイル配置という分かりやすいメカニズムも相まって、リアルで持っていればいろいろと重宝しそうです。

リアルでぜひとも所有&遊びたいのですが、日本語版が出ておらず、入手が難しいのが難点ですねー。日本語化もとむ。

販売状況

大手のショッピングサイトではほとんど出回っていません。国内ではバネストストアさんに在庫があります(2024/11/1現在)。

その他は、海外からの輸入が現実的な路線かも。

海外輸入も、そこまでバカ高い値段ではないため、意外と入手ルートはありますね!

国内流通(ゲームストア バネストさん)

海外流通(米Amazon、Ebayなど)

対応するカードスリーブ

Bonsaiのカードサイズは63mm×89mmです。サマリー含めて全51枚、ゲームで使う禅カードに限れば47枚なので、50枚あれば足ります。

ハードタイプ

¥440 (2024/10/26 18:51時点 | Yahooショッピング調べ)

ソフトタイプ

¥220 (2024/10/26 19:01時点 | Yahooショッピング調べ)
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