評価 | 10/10 |
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「森」をテーマにしたボードゲーム「フォレストシャッフル」の第一弾拡張です。
ヨーロッパ山岳地帯をテーマにした木カード・動植物カードが追加されました。
基本版のパワーを増強しつつ、バランスを大きく改善するマスト拡張!
価格も高くないので、ぜひ導入をお勧めします♪
基本版のレビューはこちら↓
アルプス拡張のFAQ
- コンポーネントの内容は?
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・新しいカード36枚
・ルールブック - 基本版なしでも遊べる?
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いいえ、基本版が必須です。
- プレイ人数・プレイ時間などに変化はある?
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プレイ人数に変化はありません。
プレイ時間は、基本版よりわずかにカード枚数が増えるのでほんの少し伸びます。 - セットアップは難しい?
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基本版に混ぜるだけなので、簡単です。ただし、プレイ人数に従ってゲームから取り除くカード枚数が変化します。
- 「フォレストシャッフル拡張:ウッドランドエッジ」と合わせてプレイできる?
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プレイできます。
ただし、ウッドランドエッジ拡張はまだ未発売です。BGAでプレイできますが、現状ではBGAの仕様上、アルプス拡張と合わせて遊ぶことはできません(どちらかの拡張を1つだけ選択します)。
アルプス拡張導入による変化
①カード種類の増加による新しいプレイ感
アルプス拡張の導入によって総カード枚数が増え、種類が増加します。より多彩なシナジーを生み出せるようになり、やりこみ甲斐が増した分、やや複雑さも増しています。
ただし、拡張版のカードは基本版の効果やボーナス、得点能力に準拠したものがほとんどなので、基本版に慣れていれば、そこまで問題なく導入できます。
②新カードによって組める新コンボや新得点セット
アルプス拡張のカードはすべて、既存のアイコンの他に「山」アイコンを持っており、この山アイコンによるシナジーが登場しました。単体でのパワーが高いカードも多くなっています。
山アイコンのカードを追加でプレイする効果や、山アイコンのカードを得点として参照する能力も登場。戦術の幅が広がりました。
また、洞くつカードの枚数を得点として参照するカードが登場し、コンボの組み方次第では洞窟が重要な得点源となります。
③既存のシナジーのパワーアップ
もともと存在したシナジーが全体的にパワーアップ。特に、ややパワー不足と思われる得点セットが強化されるように意識されており、パワーバランスがかなり改善しました。具体的には以下の通り。
蝶セット
新種の蝶が登場し、全6種類に。最大得点が20点→35点に上昇しました。
また、蝶アイコンや昆虫アイコンを得点として参照する強力な2種のカードが登場したことで、かなり有力な得点セットとなりました。
樹セット
樹カードが2種類追加され、8種類達成が簡単になりました。新種の樹カードは単体能力も高いため、積極的に狙いに行く意義が大きくなっています。
ウサギセット
ヤブノウサギと同じカードとしてカウントできる「ユキノウサギ」が登場。また、肉球アイコンを得点として参照するカードも登場し、得点をさらに伸ばしやすくなりました。
鳥セット
3種の鳥カードが追加され、さらに鳥カードを得点として参照する植物カードも追加されたため、「オオタカ」を中心としたコンボがさらに強さを増しています。
植物セット
基本版では、樹セットの補助的な位置づけが強かった植物カードですが、新しい植物カードが3種追加され、他の得点セットを強力に補助することができるようになりました。
さらには、植物カードの枚数を得点として参照するカードが2種追加され、植物カード自体を有力な得点源として見込めるようになりました。
蹄セット
シカではありませんが、蹄アイコンのカードが2種登場。ダマジカの得点力をさらに伸ばすことができるほか、単体能力も強いため取り合いになります。
コウモリセット
新種のコウモリが追加され、3種達成のハードルが下がりました。
プレイしてみた感想
マ ス ト 拡 張 (゜_゜>)
声を大にして言いたい。マスト拡張です!
基本版も、めちゃくちゃ面白いです。基本版をプレイした段階では、基本版☆10! だったのですが、アルプス拡張をプレイしてみて、「これを入れて本物の面白さが引き出されるのかぁ!」と感じました。
ルール
導入した際に新たに覚えなければいけない概念「山アイコン」以外ほぼありません。もちろん、新しいカードの効果やテキストは読まなければいけませんが、基本版を理解できていれば大丈夫。
新カード
新たな動植物カードにワクワクします。心なしか、単体のパワーが高いカード多めなのも、カードゲームにありがちな「新弾によるパワーのインフレ」まではいきませんが、ちょっとしたパワーアップ感が感じられて楽しい。山アイコンで組んでいくだけでもかなり得点力あるんですね。
特に「ミヤマイモリ」は、ボーナス効果で2枚も追加プレイできるという壊れカード。こいつは取り合いじゃい! ファイッ!
より多くの組み合わせの可能性が広がり、より高い点が叩き出せる可能性が高まるというだけで、導入する価値のある拡張セットです。
バランスの改善
導入した際のパワーバランスの改善。ここが一番大きく評価できますね。
基本版は、得点セットの強弱がそれなりに存在したかなと思います。アルプス拡張を導入すると、「このセットはあまり得点伸びないんだよな・・・」といったセットも、組み方次第でかなり得点を伸ばせるようになりました。
とはいえ、アルプス拡張環境下であっても「シカ! オオカミ! シダ!」あたりは問答無用で取り合いになりますが、それ以外の部分で戦いようがかなり増えました。
私は「ゲーム上強い」と言われている王道の勝ち筋に対して、弱い勝ち筋で戦いを挑む(そして負ける)のが大好きなタイプなので、こういう風にいろんな勝ち筋に可能性を与えてくれると大歓喜してしまうんですね!!! 楽しいね!!!
新戦術の登場
洞窟の枚数を得点として参照する鳥カードも登場しました(洞窟のカード枚数×1点)。
2枚くらい出して、ヒグマでカードを洞くつに送りまくり、さらにはアライグマで山札をがばがばっと引いて早期決着をつける、なんてトリッキーな戦い方も可能。
シカ+オオカミのコンボで戦ってくるお相手に対して、アライグマで手札ぐるぐるして、相手の場が成立する前に3枚目の冬カードを引いてゲームを終わらせた日にはニヤニヤが止まりません!
また、植物カードは「樹セット」(8種類出して得点、あるいは10本以上植えて得点)などの補助的な役割が強かったカテゴリーで、植物カードのみで得点を伸ばすのは基本版では難しい印象でした。
しかし、アルプス拡張では単体能力の高い植物カードが追加されたほか、植物カードの枚数自体が得点になるカードも追加されたため、植物コンボなんてのもできます。これも新戦術といえますね。
総評
評価 | 10/10 |
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拡張込みで、文句なしの☆10です。
基本版を1回でも遊んだことがあれば、すぐに導入しても全く問題ないと思います。
繰り返しますが、基本版だけでもめちゃくちゃ楽しいです。何度も遊びたくなる。
でもアルプス拡張を導入すれば、カード種類の増加だけでなく、パワーバランスの改善によってリプレイ性が半端なく高まります。これはおすすめですよ~
内容物はカードのみで安く、2,000円以下で購入できます。
ぜしぜしアルプスのカードでコンボの高山病に罹っちゃってくださいませ!(意味不)
販売状況
スリーブ
フォレストシャッフルのカードサイズは87mm×56mmです。180枚あるので、200枚あれば足ります。
ハードタイプ
ソフトタイプ
得点計算アプリ(無料)
リアルプレイは得点計算がやや大変なのですが、このような無料のスマホアプリもリリースされています。英語ですが、なかなか便利です。
フォレストシャッフル スマートカウンター(iPhone版・Apple Store)
フォレストシャッフル スマートカウンター(Android版・Google Play)
基本版のレビューはこちら↓